教育徒然

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知らずゆえの恐れは使いたくないけれど・・

 人とコンピュータの関係を取り持つようになって、長いとは言えずとも決して短くはない時間が過ぎた。その中で改めて大人とコンピュータの関係を縮めるのが難しいと思う。よく分からないから敬遠してしまうのも無理はないが、出来うるならばもう少し歩み寄っていってもいいのではないだろうか。

 コンピュータを扱う授業であれば、強制的に生徒はコンピュータに触れることになる。このとき苦手意識がある生徒は難色を示しながらも、そこに向き合わざるを得ない。授業なのだから当然であると思われるだろうが、その分個人差はあっても知識を得ている。もっとも知識だけではどうしようもないが、現時点で「多少はわかる」という下地を培っておけば将来的に自ら調べる癖をつけることにつなげられると考えている。また、まったくもって無関心でいるという事態に陥ることを防げるのではないかと期待している。

 どこまで効果があるかはわからないが、私としては長期的な展望を踏まえた授業を行っているつもりはある。コンピュータウイルスの疑似体験なり、実際に送られているチェーンメールやスパムメールの検証、セキュリティ対策ビデオを鑑賞してのダメ出しなど、それなりに趣向を凝らしている。まだ大人としての責任を負わずに済む今だからこそ、「情報」に対しての姿勢を見直させ、コンピュータとの適切な関係を保ってほしいのだ。

 しかし、大人はそうはいかない。過去に情報と適切な距離を保つ授業という強制枠がなかった以上、現在自ら学び取らなければならない。とりわけ現在のネットを含めたコンピュータ事情は日進月歩で変化しているため、基礎を抑えると同時に多少なりとも流行を追う必要さえある。にもかかわらず苦手意識やいざというときは周囲の人物に頼ればいいとの判断で自ら対処することを忌避してしまう傾向が見受けられる。

 確かにあまりに専門的なことは専門家に任せるしかないのだが、もう少し自分で調べたり何とかできないかという試行錯誤は行ってほしいと思う。特にセキュリティ対策や情報管理という面では個人の意識で大分変わってくるものである。にも拘らずこれがどうしても身につかない大人が多い。バックアップデータの保持やセキュリティソフトの導入などを何度呼びかけても行う気配がないのだ。そしてトラブルが起こった時にどうにかならないかという相談を何度受けたことか。ネットについてはさらに疎くなり実感のなさが浮き彫りになる。関わらないからトラブルの深刻さも伝わらない状況に幾度となくやきもきしたものである。

 実際に研修も持ちかけているのだが、これまたなかなか身につかない。本来ならば適切な対処をすれば何も問題はないということを訴えていきたい。しかし、それを拡大解釈されて、トラブルが起こっても何とかなるだろうという妙な安心感をもたれてしまうのだ。なので実際あまり使いたくはないのだが、対処しなければ深刻なトラブルが起こってしまうという過剰なクローズアップをするしかなくなる。

 例を挙げるならば、普段使っているフラッシュメモリを用意させてそれを今フォーマットすることは可能かを問いかける。そして復元にいくらかかるかの具体的な金額を提示する。そこでバックアップの重要さを知ってもらう。また暴露ウイルスに感染していることを知るのはほとんど外部からの通報であり、感染を知った時にはすでに情報が流出して手遅れであるとの認識を植え付けるなどである。

 もっともこの手の事は研修を行う側の人たちは誰もが体感していることだと思う。大人にこそ実技研修を多く行ってもらうことが必要であり、未知の技術に触れながら覚えていってもらわなければならない。私自身研修を行うならば、手持ちのフラッシュメモリを用意させて、その場でDVDやCDにデータを焼かせてバックアップを作ってもらったり、フリーの復元ソフトをダウンロードしてもらったりしている。また持ってきてもらったフラッシュにマルウェアが入っている可能性があることを示唆し、実際にウイルスチェックを行うなども効果的である。

 ちなみにこれがネットの事情となるとさらに大人は疎くなり、実感のない対処法だけを覚えるようになる。ここでは子どもと関わる人間ほど、その問題の意識の差が変わる。以前も取り上げたが、子どもが親にネットの事を相談しなくなる理由に親がよくわかっていないからという理由がある。

 未だに子どもたちのもとに悪質なチェーンメールが届いているが、それを親に相談しているにも関わらず、改めて私のところに聞きに来る生徒たちがいる。その理由とは、親がいくら「大丈夫」といっても詳しくないから信用できないというものだ。大人は対処法だけ知っていれば安心できても、子どもたちは理由や今陥っている状況を教えなければ納得できないのだ。

 それをもう少し大人は斟酌してやってほしい。子どもたちを怖がらせずにいるためにも、もう少しコンピュータやネットに歩み寄って、そこから子どもたちの心理をつかみ取ってもらいたい。大人はコンピュータやネットの内情について何も知らないと子どもに思われている。知らずとも構わないと開き直るのではなく、知ろうとする努力を子どもたちに示すことが今の大人に課されていると考えてほしい。



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